隙間に出でてたんぽぽは
色淡く花開きをり地下街の明りに茄子(なす)の苗は売られて
遮断機の上るを待てば踏切の隙間に出でてたんぽぽは咲く
一句目、野菜の苗のようなものが太陽の光及ばぬ地下街で売られていたことが印象的だったようです。茄子の苗が地下街で売られててねぇ、と母が私に言ったのをよく覚えています。でも、どこでの話だったのか・・・新潟駅だったような気もします。
二句目は、東京で一人暮らしをしていた私の所に母が訪ねて来た時だったように思います。私は当時、小田急線沿線に住んでいたのですが、その最寄駅の踏切だったのでしょう。一旦遮断機が下りると、上り下りの電車が続くのでなかなか開かない踏切なのに、それでもたんぽぽが咲いているのを見て母が、こんな、場所も無い所にねぇ、と言ったのを覚えています。
母が44歳、私が22歳の時のことでした。
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